お前はあらゆる頂上の深さである

今日はお前を私が読むだろう、そしてお前は私のなかで生きるだろう

あらゐけいいち『CITY』登場人物・商店街の名称の元ネタとなった山々一覧(日本百名山・山梨百名山・その他)

(随時更新予定)

 

日本百名山 

(あ行)

会津駒ヶ岳 東北 2132m 

間ノ岳 南アルプス 3189m 

赤石岳 南アルプス 3120m 

赤城山 上州 1828m …赤城先生(『日常』)

阿寒岳 北海道 1499m 

朝日連峰 東北 1870m 

浅間山信越 2568m 

四阿山 上信越 2354m …四阿しあ(第36話、初登場は6話)占い四阿(第4話)

阿蘇山 九州 1592m 

安達太良山 東北 1700m …酒の安達太良(第1話)

吾妻山 東北 2035m 

雨飾山信越 1963m …電卓「AMAKAZARI」(第5話)スコアボード(第16話)

天城山 南関東 1406m 

荒島岳 北陸 1524m …荒島寺(第1巻カバー見返し、第27話の宝の地図)

飯豊連峰 東北 2105m 

石鎚山 四国 1982m 

伊吹山 近畿 1377m …伊吹(いぶ)ちゃん(第14話)

岩木山 東北 1625m 

岩手山 東北 2038m 

空木岳 中央アルプス 2864m …空木不動産(第1話)

美ヶ原 美ヶ原 2034m 

越後駒ヶ岳信越 2003m 

恵那山 中央アルプス 2191m 

大台ヶ原山 近畿 1695m 

大峰山 近畿 1915m 

御嶽山 御嶽山 3067m 

 

( か行 )
甲斐駒ヶ岳 南アルプス 2967m 

開聞岳 九州 922m 

笠ヶ岳 北アルプス 2897m 

鹿島槍ヶ岳 北アルプス 2890m

月山(がっさん) 東北 1980m …ゲートボール部の月山(つきやま)(第14話)

木曽駒ヶ岳 中央アルプス 2956m 

北岳 南アルプス 3192m 

霧ヶ峰 霧ヶ峰 1925m 

霧島山 九州 1700m 

金峰山秩父 2595m 

草津白根山信越 2165m 

九重山 九州 1787m …九重呉服店(第4話)

雲取山秩父 2017m 

黒部五郎岳 北アルプス 2840m …黒部五郎(第14話)、黒部(第16話)

甲武信岳秩父 2475m …柔道部の甲武信(第14話)

五竜岳 北アルプス 2814m 

 

( さ行 )
蔵王山 東北 1841m 

塩見岳 南アルプス 3047m 

至仏山 尾瀬 2228m 

斜里岳 北海道 1547m 

常念岳 北アルプス 2857m 

後方羊蹄山 北海道 1893m 

白馬岳 北アルプス 2932m 

水晶岳 北アルプス 2978m 

皇海(すかい)山 足尾 2144m …プラモホビースカイ(第1話)

仙丈ヶ岳 南アルプス 3033m 

祖母山 九州 1756m …祖母鉛筆(第1巻カバー見返し)

 

( た行 )
大雪山 北海道 2290m 

大山 中国 1709m 

大菩薩嶺秩父 2057m …スーパー大菩薩(第2話)

高妻山信越 2353m 

蓼科山 蓼科山 2530m …蓼科神威(第23話、初登場は第1話から)

立山 北アルプス 3015m 

谷川岳信越 1963m …リーチ麻雀谷川(第1話)

丹沢 南関東 1567m 

鳥海山 東北 2236m 

筑波山 北関東 877m 

剣山 四国 1955m …剣のうどん(第1話)

剱岳 北アルプス 2999m 

光岳 南アルプス 2591m …劇団テカリダケ(第3話)、光岳先輩

十勝岳 北海道 2077m 

トムラウシ山 北海道 2141m …戸村牛書房(第1話)

 

( な行 )
苗場山信越 2145m 苗場君(第16話)

那須岳 北関東 1915m …テニス部の那須(第14話)

男体山 日光 2486m 

日光白根山 日光 2578m 

乗鞍岳 北アルプス 3026m 

 

(は行)

白山 北陸 2702m 

八幡平 東北 1613m 

八甲田山 東北 1585m 

早池峰山 東北 1917m 

磐梯山 東北 1819m

燧ヶ岳 尾瀬 2356m 

火打山信越 2462m …火打(第1話)

聖岳 南アルプス 3013m …肉の聖(第1話)

平ヶ岳信越 2141m 

富士山 南関東 3776m …洋食マカベ(第1話)(権現山の別名真壁富士が元?)

鳳凰山 南アルプス 2840m 

穂高岳 北アルプス 3190m …タナベさんの付き人穂高(第35話)

武尊山 上州 2158m 

幌尻岳 北海道 2052m

 

( ま行 )
巻機山信越 1967m 

瑞牆山秩父 2230m 

宮之浦岳 九州 1936m 

妙高山信越 2454m 

 

( や行 )
薬師岳 北アルプス 2926m 

焼岳 北アルプス 2444m 

八ヶ岳 八ヶ岳 2899m 

槍ヶ岳 北アルプス 3180m 

 

( ら行 )
羅臼岳 北海道 1661m 

利尻岳 北海道 1719m 

両神山 秩父 1723m 

 

( わ行 )
鷲羽岳 北アルプス 2924m 

悪沢岳 南アルプス 3141m 

 

 

山梨百名山

間ノ岳

3189m

 

アサヨ峰

2799m

スナックアサヨ

(第17話)

足和田山

1355m

配達員「足和田」

(第11話)

雨乞岳

2037m

 

甘利山

1731m

 

編笠山

2524m

 

石割山

1413m

肉のいしわり

(第15話)

今倉山

1470m

今倉製紙

(第1巻カバー見返し)

岩殿山

634m

 

扇山

1138m

ロッカーの名前「扇」

(第22話)

王岳

1623m

 

大蔵高丸

1781m

 

大栃山

1415m

 

大室山

1588m

 

小川山

2418m

ロッカーの名前「小川」

(第22話)

帯那山

1422m

帯那(第16話)

甲斐駒ヶ岳

2967m

 

笠取山

1953m

 

春日山

1158m

春日(第16話)

兜山

913m

 

茅ヶ岳

1704m

 

雁坂嶺

2289m

 

貫ヶ岳

897m

 

雁ヶ腹摺山

1874m

雁ヶ腹監督(第16話)

北岳

3193m

 

金峰山

2599m

 

九鬼山

970m

 

櫛形山

2052m

 

雲取山

2017m

 

倉岳山

990m

 理容クラ竹

(第37話)

黒金山

2232m

黒金大和(第16話)

黒富士

1635m

 

鶏冠山

2115m

 

黒川山

1716m

 

毛無山

1964m

 

乾徳山

2031m

 

源氏山

1827m

 

源次郎岳

1477m

 

小金沢山

2014m

 

国師ヶ岳

2592m

 

小太郎山

2725m

 

小楢山

1713m

 

甲武信岳

2475m

柔道部甲武信

(第14話)、

日本百名山と同じ

権現岳

2715m

権現山岩男(第16話)

権現山

1312m

同上?

笹子雁ヶ腹摺山

1358m

笹子(第16話)

笹山

2733m

八百笹

(第15話)

三方分山

1422m

 

笊ヶ岳

2629m

 

思親山

1031m

 

七面山

1989m

 

篠井山

1394m

 

釈迦ヶ岳

1641m

 

杓子山

1598m

 

白鳥山

568m

 

十二ヶ岳

1683m

 

十枚山

1726m

 

節刀ヶ岳

1736m

 

仙丈岳

3033m

 

千頭星山

2139m

オフィス千頭

(第17話)

高川山

976m

 

高柄山

733m

 

高ドッキョ

1134m

 

滝子山

1610m

 

滝戸山

1221m

 

太刀岡山

1295m

 

達沢山

1358m

 

棚横手

1306m

 

大蔵教寺山

716m

 

大菩薩嶺

2057m

 

長者ヶ岳

1336m

 

鳥の胸山

1208m

 

菜畑山

1283m

 

二十六夜山

972m

 

農鳥岳

3051m

 

鋸岳

2685m

 

八紘嶺

1918m

 

破風山

2318m

 

日向山

1660m

 

飛龍山

2077m

 

蛾ヶ岳

1279m

 

富士山

3776m

 

富士見山

1640m

 

鳳凰山

2840m

 

本社ヶ丸

1631m

 

曲岳

1642m

 

三石山

1173m

 

御坂黒岳

1793m

 

御正体山

1682m

 

瑞牆山

2230m

 

三ツ峠

1785m

 

三頭山

1531m

 

身延山

1153m

 

百蔵山

1003m

 

八ヶ岳

2899m

 

山伏山

2014m

 

要害山

770m

 

横尾山

1818m

横尾兄弟(第16話)

羅漢寺山

1058m

 

竜ヶ岳

1485m

 

 

その他の山

室根山 岩手県 室根君(第16話)

あらゐけいいち『CITY』2巻:初出情報・単行本修正箇所・その他気付いたことなど(その2:「第19話」~「第25話」)

あらゐけいいち『CITY』2巻:初出情報・単行本修正箇所・その他気付いたことなど(その1:「第13話」~「第18話」) - お前はあらゆる頂上の深さである

その1の続きです。

 

CITY(2) (モーニング KC)

CITY(2) (モーニング KC)

 

 

「モーニング」2017年12号

第19話「飛び出せ!青春キャンパスライフ☆」

物語時間:物語開始から3日目(月曜日)、午後12時26分

タイトルの元ネタは1972年に放映された学園ドラマ「飛び出せ!青春」から。

 

P80、2コマ目:南雲がにーくらに掛けているプロレス技は卍固めか。

 

P80、4コマ目:にーくらのTシャツに描かれているキャラクターは、18話に登場するわこの友人が付けている髪飾りと同じ。劇中に登場する何かのキャラクターかもしれない。

 

P82、4コマ目:単行本では、わこの学年が「大学二年」に修正されている。雑誌掲載時は「大学三年」と表記されていて、雑誌のハシラにも「南雲より一学年上」と併記されている。

 

P83、1コマ目:蓼科神威がモブとして登場。

 

 

P83、4コマ目:「TACCHINARDI」…元イタリア代表のサッカー選手、アレッシオ・タッキナルディユベントスに所属していた頃のデザインTシャツを着用している。

http://i.ebayimg.com/images/g/-coAAOSwo0JWG8ht/s-l1600.jpg

 

P85、1コマ目:単行本では南雲の表情が描き直されている

 

P89~90:幕間ページ描き下ろし 

 

2017年13号

第20話「泉わこの問題」

 

2コマ目:「バケモノバッジ」…18話(前日)P71にて、わこが製作した姿が描かれている

 

P95、1コマ目:「むひょー!」と発言しているモブ人物は、第14話にも登場している「ホームラン坊や」似の高校生と同一。

https://pbs.twimg.com/media/C98L8ugU0AASSYe.jpg

 

 

P96、1コマ目:フェイ王国のロゴがバックプリントされたTシャツを来ている男性がいる。 

 

P96、4コマ目:P63の真壁父が決心をするのと同じリアクションをしている。

 

P99、2コマ目:「ルビーの指環」…1981年に発売された、寺尾聰によるシングル。

 

P100、6コマ目:南雲が出くわして驚いている、十字架の描かれた覆面を被った人物が「光岳先輩」か?

Helvetica Standard」No.71に登場する、天使ピノの住居の大家も同様の覆面の人物が登場するが、何らかの関係性がある?

P100、6コマ目:4話目に登場したモブがここでも再登場している。

 

P101~102:幕間ページ描き下ろし

 

2017年14号

第21話「ボクらは仲間だ!さわやか3組!!」

物語時間:物語開始から3日目(月曜日)、13時24分

 

タイトルの元ネタは、NHK教育で放映されていたテレビドラマシリーズ「さわやか3組」から。

さわやか3組 - Wikipedia 

 

P103、4コマ目:1968年日本プロレス入門、1969年デビュー、1971年 日本プロレス退団、1972年新日本プロレス旗揚げ参加、西ドイツに遠征…次ページに書かれている通り、木戸修の来歴

 

P113、1コマ目:「ハニ(ワ)、(世)界の○○」と書かれた張り紙…ハニワの発掘を行っている真壁母と関係がある?

 

P115~116:幕間ページ描きおろし、P115の「CITY南高校」周辺地図は、八王子実践高校付近の地理によく似ているとの情報提供あり。舞台のモデルになっている?

 

2017年15号

第22話「友達」

物語時間:物語開始から3日目(月曜日)、16時

 

P117、2コマ目:ロッカーに書かれている苗字「扇」「小川」…それぞれ山梨百名山の扇山と小川山から。

P117、2コマ目:後ろのホワイトボードに「松/甲8:30校門集合 欠席者は提出すること」という伝言。今後「欠席者」が何かを提出するエピソードが用意される?

 

P123、2~3コマ目:荒島寺と自販機は27話にて再登場する。

 

P128~129:幕間ページ描き下ろし

 

2017年16号

雑誌掲載時:第23話「オレの名は」

雑誌掲載時のタイトルは、2016年のヒット映画「君の名は。」を意識していたかもしれない。あるいは、1952年に放映され社会現象となったラジオドラマ「君の名は」か。『日常』10巻P103にも小題の一つとして「君の名は」が登場する。

 

単行本収録時:第23話「路地裏のリベンジ」

『CITY』2巻の中では唯一、台詞の全面改定が行われ、ストーリーの内容が大きく変更されている。雑誌掲載時は「オレの名は」というタイトル通り、4話に登場したモブの内の一人が御婆に向かって自己紹介しようとするが、まったく取り合って貰えないというストーリーだった。

 

・以下、雑誌掲載時の改訂前の台詞を引用。単行本と見比べてみてください。

P131、2コマ目

「誰だい?」

「さっきから

つけてきてる

ヤツは」

P131 、5コマ目

「この間は

世話になったな!」

「御婆!!」

P132、1コマ目

「オレの名ぶ」

P132、3コマ目

「ちょ

ちょっと

待ってくれ!!」

「違うんだ!!

一旦落ちつい

てくれ!!」

P132、4コマ目

「いいか!

最初から

行くぞ!」

P132、5コマ目

「気配を消していたのに

気づくとは流石だな…」

P132、6コマ目

「この間は世話に

なったな!」

「御婆!!」

P133、1コマ目

「オレの名ぶ」

P133、3コマ目

「ちょっと待ってくれ!!

何故攻撃して

くるんだ!!」

P133、4コマ目

「そして何故

前口上を」

「言わせて

くれないんだ!!」

 P133、5コマ目

「まだオレが敵かどうかも

わからないだろ?」

P133、6コマ目

「わかった!!

すぐ本題に

行くから

聞いてくれ!」

P134、1コマ目

「オレの名ぶっ!!!」

P134、2コマ目

「毒霧―!!!」

P134、3コマ目

「なぜ本題に

入れてくれない!!

そしてなぜ

名のらせてくれ

ないんだ!!」

P135、2コマ目

「同じ大学で

見かけて気になって

後をつけちゃいました」

「あんたは

あの時の…」

P135、3コマ目

「かなわぬ敵と

分かっていても

退くに退けない

時もある」

「同じ

学び舎のよしみ

助太刀いたす!」

P135、4コマ目

モンブラン大学一年」

「蓼科神威推参」

P135、5コマ目(単行本では削除)

「!!!!」

P135、6コマ目(単行本では削除)

「………」

P136、1コマ目

「そして

オレの名ゴ!!」

「ふわ!!」

P136、2コマ目

「なんで!!」

「なんで言わせて

くれないんだ!!!」

P137、4コマ目

「ゲ!

ババア!!」

「テメー家賃

払う気あんの

か!?毎日働け」

 

※単行本では御婆の台詞が「ちょっと待て」「用がある 停まれぇ!!」に変更されているが、これは第28話の展開に合わせる形の変更であると考えられる。

 

P137、6コマ目

「大丈夫っス

か?」

「ははっ……助太刀

どうもです……」

P138、4コマ目

「一年……」

P138、5コマ目

「オレの名は……」

 

・その他、修正箇所や気付いた場所など

 

P129、1コマ目:店前に飾っているマカベェの置き物から機械コードが何本も飛び出している。実はロボ的なものかもしれない?

 

P130、4コマ目:4コマ目:本官が御婆に敬礼をしているのは、第4話の出来事が本官の脳裏に刻まれているからか。

 

P130、5コマ目:蛇が寝ている。

『日常』8巻P52に登場した「ブラックマンバの赤ちゃん」と同一固体?もしかしたら、8巻P52に登場した場所と全く同じ舞台を御婆は歩いているのかもしれない。

https://pbs.twimg.com/media/C97op57V0AEzpuB.jpg

 

 

P133、6コマ目:雑誌掲載時では御婆が首肯した時の擬音「コクリ」が削除されている。

 

P134、4コマ目:単行本でコマごと追加、雑誌掲載時は3コマ目の左側に蓼科の後ろ姿が描かれている

 

P134、5コマ目:単行本では、擬音「タッタッタッタッタ」が追加されている。

 

P135、1コマ目:蓼科神威が登場。Tシャツのイラストが、18話のわこの友人の髪飾りや、19話のにーくらのTシャツに描かれているキャラクターと同じ。

 

P135、4コマ目:単行本では、蓼科の表情が描き直されている。また、雑誌掲載時では存在していた5~6コマ目が単行本では削除されている。

 

P137、6~7コマ目:モブの表情が描き直されている、蓼科はそのまま

 

P138、2コマ目:単行本では、擬音「ザゴ」が追加されている。

 

P138、5コマ目:単行本では、擬音「ズズーン」が追加されている。

 

P139~140:幕間ページ描き下ろし。

 

2017年17号

第24話「三人組」

P141、3コマ目:写真賞の選考委員が「モンブラン田中山」…モンブラン大学モンブラン学科と何らかの関係がある?

 

P142、3コマ目:交番の後ろにわことにーくらの居る公園…1巻カバー見返しに掲載している地図から推測するに、公園の名前は「どんぐり公園」

 

P150、4コマ目:南雲がわこに掛けているプロレス技はアルゼンチンバックブリーガー。『キン肉マン』の主要キャラクター・ロビンマスクの必殺技「タワーブリッジ」としても有名。

 

2017年18号

第25話「漫画道」

タイトルの元ネタは、藤子不二雄Aまんが道』から。

 

P153、1コマ目:建物の2階が「スタジオ唇泥棒」…みおが『日常』の中で投稿した漫画作品が「前略 こちら!!くちびるドロボー」。スタジオの名前に起用するほどの出世作になった?

他にもみおは「これ一休 お主のとんちで私の唇を奪ってみよ!」という台詞を残している。

1巻第1話と第5話では「東堂商会」の建物が登場するが、意図してか2階にある「スタジオ唇泥棒」の外観はまだ描かれていない。

 

P153、2コマ目:みおの机の脇にハニワが置かれている。1話に登場する南雲が持ち去ったハニワと全く同じデザイン。真壁母がみおにハニワを送った可能性があり、だとすれば真壁母がゆっこであることを裏付ける証拠となるかもしれない。

 

P153、3コマ目:みおが手を怪我したのが「昨日の今日」…昨日怪我した様子が、P39~40の幕間ページやP73にて描かれている。

 

P153、4コマ目:第一話にて南雲の家にも登場したヘドロ人形が置かれている。ヘドロ人形の頭部が取れて人間の頭が露出している。

P153、4コマ目:アシスタントが二人。ヘッドホンにフードを被っているショートカットの人物は『日常』10巻「日常の185」に登場するアシスタントの女性と同一人物?

 

P154:「落胆くん」…月刊「ニュータイプ」2017年5月号にて、「落胆くん」のスピンオフ漫画が掲載。

 

P156~157、1コマ目:

#106「呪い」…少女が被っている帽子デザインの元ネタは『ドラえもん のび太魔界大冒険』か。

#141「UFO」…ヘルベチカスタンダードNo.49、55「カオスさん」にもキャトルミューテーションネタがある。

#301「安全地帯にベヒーモス」…デザイン的にFFに登場するベヒーモスか。

モンスター/【ベヒーモス】 - ファイナルファンタジー用語辞典 Wiki*

 

P160、1コマ目:鬼カマボコ先生が歩いているのは「青春土手」、第17話に引き続いての登場。

 

 

P160、4コマ目:轟氏のTシャツ「RIBERA」とロゴは、「ステーキハウス リベラ」だという情報あり。数々のプロレスラーが来店してきたことで知られており、プロレスファンにとっての聖地と化している。

 P160、5コマ目:鬼カマボコ先生のTシャツに描かれている文字「Monoeye」、商業版『Helvetica Standard』ではモノアイというキャラクターが登場したり、一つ目アイコンが校章になっている「目頭高校」が登場するが、何か関係がある?
雑誌掲載時は、「テカリダケ第6回公演「単眼のケモノ」CITY小劇場」とTシャツに書かれていた。光岳先輩と鬼カマボコ先生の間につながりがある?

 

P162、2コマ目:「轟氏~」…親しい友人知人を「~氏」と呼ぶのは、『まんが道』の登場人物が元ネタ。

雑誌掲載時のハシラに書かれていたアオリ「なろう、なろう、あすなろう、明日は檜になろう。」は、『まんが道』でも度々取り上げられていた井上靖あすなろ物語』からの引用。

 

P162、4コマ目:「ジャンプ力がある女の子」…

追記:「ジャンプ力のある女の子」は、鬼カマボコ先生との衝突を背面跳びで避けた南雲(P3、4コマ目)のことを指しているのではないか?というコメントをいただきました。その通りだと思います。

ご指摘ありがとうございます!

 

P162、4コマ目:「CITYの夕が暮れていく」…1巻ラスト第12話と同じ話の締め方を行っている。

 

 
 
P163:目次ページ、三人組のイラスト描き下ろし

あらゐけいいち『CITY』2巻:初出情報・単行本修正箇所・その他気付いたことなど(その1:「第13話」~「第18話」)

 

CITY(2) (モーニング KC)

CITY(2) (モーニング KC)

 

 

 

「モーニング」2017年6号

第13話「マカベェ」

作中時間:物語開始から第2日目(日曜日)午前8時36分~午前中

 

・『CITY』1巻では、南雲が朝目覚めてから(第1話)深夜に至るまで(第12話)の出来事を、時系列順に追った形でエピソードを構成していた。

2巻でもやはり、南雲が目覚めてから(第13話)次の日の夕方まで(第25話)までの出来事を、ほとんど時間軸に沿った形で描いている。

3巻収録予定分もまた、南雲たちが朝目覚めるエピソード(第26話)から始まっており、あらかじめ単行本構成を意識して物語が描かれていることがよく分かる。

 

 

P2、4コマ目:「SNQ」は『日常』にも登場するスナック菓子。

単行本化に際して、南雲が腰に掛けているタオルに「酒の安達太良」のロゴが追加。

 

 

P2、5コマ目:単行本では、鬼カマボコ先生のTシャツのデザイン変更、雑誌掲載時は無地の白色。
単行本版でTシャツに書かれている文字から推測するに、P160のTシャツと同じ「TEKARIDAKE」Tシャツだと思われる。鬼カマボコ先生と光岳先輩にはつながりがある?
 
P3、4コマ目:単行本では、鬼カマボコ先生のカバンのカラーリング変更、雑誌掲載時はクリーム色。
 

P3、6コマ目:単行本では、南雲の瞳にハイライトが追加されている。

 

P4、2コマ目:単行本では、わこのスカートのカラーリング変更、雑誌掲載時はやや暗めのターコイズブルー

 

P4、4コマ目:単行本では、わこの表情が描き直されている、雑誌掲載時は台詞が「おーっ」で、言葉に合った感嘆の表情を浮かべている。また、わこの周囲に飛び交うキラキラの数が増え、背景の黄色の効果が追加されている。

 

P4、5~6コマ目:単行本では、「WINSウインズCITY」の看板が描き直されている。

 

P5、5コマ目:南雲のガラケー「SHIKAKU」、P151で解説されている「四角いデジカメshikakui-digital still camera」と同じメーカーが開発したと思われる。

 

P7、2コマ目:立涌の背番号「CITY南28」…28番は『キャプテン翼』の主人公・大空翼の背番号と同じ。あらゐ先生は少年時代に『キャプテン翼』を愛読していたため、念頭にあったのかもしれない。

www.idream-jp.com

 

P8、2コマ目:単行本にて、背景の模様追加。

 

P9、1コマ目:「お母さんの絵心とアバウトさ」…真壁母がゆっこだとすれば、高校生当時から画力は上達していないといえる?

単行本にて、背景の効果が追加されている。 

 

P14、1コマ目:工具の中に「ロトのつるぎ」。

 

P14、6コマ目:単行本にて、南雲の表情が修正されている。雑誌掲載時では、 笑顔というよりは立涌に対して感心しているかのような表情を浮かべている。また、背景に集中線が追加されている。

 

P15〜16:幕間ページ描き下ろし

 

 

2017年7号

第14話「ビューティフルバード」

 

P17、2コマ目:ラジオの司会者として名前だけ登場している「黒部五郎」は、日本百名山黒部五郎岳」に由来している。中高生時代のあらゐ先生がよく聴いていたラジオ番組が『岸谷五朗の東京RADIO CLUB』であったことから、「岸谷五朗」にも掛かっているのかもしれない。

岸谷五朗の東京RADIO CLUB』のwikiには、中学高校時代のあらゐ先生がハガキ職人「Mr.アライ」として自作コーナーを作ったという、クモマドリラジオや『StudioVoice』インタビューで話していた旨のエピソードが記載されている。

岸谷五朗の東京RADIO CLUB - Wikipedia

 

P18、1コマ目:南雲の体操着に書かれている「東南」は、南雲とにーくらの在籍している高校名の一部?

 

P19、1コマ目:「テニス部の那須」の名前の由来は日本百名山那須岳から。

P19、1コマ目:南雲の応援者の一人「ギブソン」…由来不明。

 

P20、2コマ目:「ゲートボール部の月山(つきやま)」の由来は、日本百名山の月山(がっさん)から。

 

P20、3コマ目:柔道部の「甲武信」の由来は、日本百名山甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)から。

 

P21、2コマ目:「南雲さんの応援行こう!」と話している帽子を被った男子生徒の容姿は、ホームランバーのイメージのキャラクターの「ホームラン坊や」によく似ている。オマージュ?

第20話P95、1コマ目のモブとして左隣のメガネを掛けた男子生徒ともども再登場する。

 

https://pbs.twimg.com/media/C98L8ugU0AASSYe.jpg

www.homerunbar.com

 

P22、1コマ目:「伊吹(いぶ)ちゃん」の名前の由来は、日本百名山伊吹山から。

 

P24、5コマ目:第13話でマカベェの着ぐるみに閉じ込められたからか、「サッカー五目杯」へと急いで向かっている立涌の姿が描かれている。

 

P25、3~5コマ目:にーくらの台詞が単行本では変更されている。5コマ目では怒りマークと台詞が追加され、南雲に金を盗られて怒っている様子が分かり易くなっている。

初出時台詞

3コマ目

「?」

4コマ目

「!」

5コマ目

(台詞なし)

 

P26、1コマ目:南雲父が読んでいる新聞の名前は「天川スポーツ」。『日常』7巻に登場する「天川新聞」系列の新聞?

 

https://pbs.twimg.com/media/C97k3uQVwAAk0IF.jpg

 

P27〜28:幕間ページ描き下ろし

 

2017年8号

第15話「出前アタック」

 

P29、1コマ目:単行本化に際して、背景追加。

 

P29、2コマ目:西洋風の甲冑、P14「ロトのつるぎ」に続いてのドラクエネタ?

他に店に飾られている不思議な置物も含めて、真壁母(ゆっこ)が送って来た出土品の一つかもしれない。 

 

P29、5コマ目:単行本では、南雲の表情が微妙に描き直されている。また、南雲の周囲のキラキラが追加されている。

 

P30、3コマ目:単行本にて、南雲の表情が描き直されている。雑誌掲載時は目が省略されている。

 

P30、4コマ目:出前の届け場所が交番なのは、第1話で「出前があったらよろしくね」と真壁父から頼まれた本官が、昼食の注文を早速行ったためだと思われる。

 

P30、5コマ目:単行本にて、南雲の表情が描き直されている。雑誌掲載時は不遜な笑顔を浮かべている。

 

 

P31、1コマ目:1巻P43~44で履歴書を持って洋食マカベの前で逡巡していた女性が再登場。P41ではサッカーの見物人の一人として再登場している。

第4話で登場したモブの一人も再登場していて、こちらはP99にてモンブラン大学にも描かれていることから、モンブラン大学の生徒の一人だと考えられる。

 

P32、2コマ目:単行本にて、まつりの表情が微妙に修正されている。

 

P32、1コマ目:第4話他で登場しているモブの一人、蓼科神威がモブとして登場。

 

 P38、3コマ目:「肉のいしわり」の名前は、山梨百名山の石割山から。

P38、3コマ目:「八百笹」の名前は、日本百名山の黒河内岳の別名笹山?関係ないかもしれない

単行本では、「八百笹」の店を開ける人物が追加されている(雑誌掲載時では人の後ろ 姿は特に描かれておらず、シャッターが閉まったまま)、わざわざ描き足されたからには、今後本編に関わって来る可能性がある?

あるいは、物語の時系列的に、店が開いていた方が自然だと言う判断からの修正かもしれない。

髪型的にみて、P73の6コマ目に登場する安達太良ティッシュを配っている女性の可能性もある?

 

P39〜40:幕間ページ描き下ろし、蓼科神威とぶつかっているのは長野原大介先生。25話にて手を怪我している原因がここで明かされている。

P75、4~5コマ目にも、わこ視点から見た蓼科とみおの衝突の場面が描かれている。

 

 

2017年9号

雑誌掲載時:第16話「CITY南」

単行本収録時:第16話「CITY南イレブン」

 

P41 、4コマ目:スコアボードに記されているメーカー「AMAKAZARI」は、日本百名山雨飾山から。第5話にて東堂商会の男性が用いていた電卓にも同様の名称が銘打たれているため、液晶を製作しているメーカーだと思われる。

 

P41、5コマ目:「苗場君」の名前は、日本百名山苗場山から。

P41、5コマ目:1巻P43~44で履歴書を持って洋食マカベの前で逡巡していた女性が、第14話に続いてモブとして再登場している。

 

P43、4コマ目:単行本では、チームメイトの一人にヘアバンドが描き足されている。モブの一人を「帯那」として設定し直したのだろう。

 

P44、1コマ目:立涌の「天にKISSするヤツ」…ロックバンド「KISS」のロゴを意識している?関係ないかもしれない。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/c4/Kiss_Logo.svg/512px-Kiss_Logo.svg.png

 

 

P45、4コマ目:左から「翔」「疾走」「紲(きずな)」「野球」と書かれている。

 

P45、5コマ目:「音速の末脚」…かつて日本ダービー界において活躍した競走馬、フサイチコンコルドを讃える異名が元ネタか。 

 

P46、3コマ目:「カッポレカッポレ」…江戸住吉踊り

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d1/%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%BD%E3%82%8C.JPG/130px-%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%BD%E3%82%8C.JPG

 

 

P47、2コマ目:「室根君」の名前は、岩手千名山の室根山から。

P52の選手紹介の項目では「根室」表記になっているが、ミスだと思われる。 

https://pbs.twimg.com/media/C-F6nUeUwAEQlDc.jpg

 

 

P48、4コマ目:立涌のポーズ…ピンクレディーの「UFO」の振り付け?関係ないかもしれない

 

P51〜52:幕間ページ描き下ろし

雁ヶ腹監督…山梨百名山の一つ、雁ガ腹摺山が由来

1黒金大和…山梨百名山の一つ、黒金山が由来。帽子を被り長ズボンを履いているキーパーというデザインは、『キャプテン翼』が由来だと思われる。

2帯那…山梨百名山の一つ、帯那山が由来。

3微笑…由来不明、あだ名が「微笑」?

4、5横尾兄弟…山梨百名山の一つ、横尾山が由来。

6火野玉暴威之助…浦和レッズに所属していた山田暢久の著書名から着想?関係ないかもしれない。

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41q3vSVD%2B2L._SX338_BO1,204,203,200_.jpg

 

7「根室」…上記の通り、室根の誤記だと思われる

8白金…由来不明

9苗場…上記の通り、苗場山から

10笹子源次郎…山梨百名山の一つ、笹子雁が腹摺山から

11春日…山梨百名山の一つ、春日山が由来

12権現山岩男…山梨百名山の一つ、権現山が由来

18黒部…名称不明

 

 

2017年10号

第17話「真壁鶴菱の黄昏」

 

P53、4コマ目:背景に「眼鏡広場」、眼鏡市場のパロディだと思われる

 

P54、4コマ目:「スナックアサヨ」の名前は、アサヨ峰から採られていると思われる。

 

P60、1コマ目:「飽きてくる」…雑誌掲載時は、手書き文字ではなく活字フォントで「あきてくる」と表記されていた

 

P60、2コマ目:モロQ…「もろきゅう」のことを指している?

もろきゅう味噌|食品の委託製造・食品OEM 泉万醸造株式会社

あるいは、第13話にも登場している架空の菓子「スナッQ」の姉妹商品かもしれない。

 

P62、1コマ目:「オフィス千頭星」の名前は、千頭星山から。

 

P63、1コマ目:真壁父の辿り着いた場所は、おそらく『日常』でも度々登場していた「青春土手」だと考えられる。『日常』の舞台である時定町はCITY商店街から走って到着できる場所に近接している?

 

https://pbs.twimg.com/media/C3qd7wmUkAEDvO_.jpg

雑誌掲載時では、「はーーーーんっ!!」という真壁父の台詞が挿入されておらず、無言で青春土手を駆けている。

『日常』6巻「日常の104」では、失恋したみおが青春土手に駆けだす前に「はーーーーん」という台詞を発しているが、もしかしたら関係があるかもしれない。

 

第25話においても鬼カマボコ先生と轟編集が出逢う場所として、「青春土手」の場所が再登場する。

 

P64、1コマ目:「BANANAN COMICS 落胆くん1」に書かれている落胆くんの台詞「現実とはとかくチビシーものなのである」は、第6話や第12話にも登場している。

 

P64、2~3コマ目:単行本では、帰途についているわこの姿が追加されている。時系列的に見て、P76の3コマ目と4コマ目の間の出来事だろう。

 

P65~66:幕間ページ描き下ろし

落胆くん乱世編は『火の鳥乱世編』、青春編は『まんが道青春編(愛…しりそめし頃に)』が由来だと思われる。立身出世編はゲームソフト『つっぱり大相撲立身出世編』?

 

 

2017年11号

第18話「わこの三文」

物語時間:物語開始から第2日目(日曜日)午前8時40分~夕方、第13話とほぼ同時刻に時間が巻き戻っている

 

P67、 4コマ目:わこの読んでいる漫画は「落胆くん」、第17話に引き続き登場。

 

P68、1コマ目:イトウ製菓の「バタークッキー」だと思われる。

ベーシックシリーズ|商品シリーズ|クッキー・ビスケット専業メーカー|イトウ製菓株式会社

P68、1コマ目:掌の中に「プロビデンスの目」を嵌め込んだデザインのマグカップは、2015年のコミックマーケットにて頒布されたあらゐ先生描きおろしステッカーのイラストが原形。もっと昔のイラストにも類似のデザインが見出せるかもしれない。

 

P70、4コマ目:四次元殺法…キン肉マンに登場する超人、ブラックホールペンタゴンによるタッグ名「四次元殺法コンビ」から。

 

P71、2コマ目:文明開化の音がする…明治初期に流行した都都逸の一節。

「半髪頭を叩いてみれば、因循姑息の音がする」
「総髪頭を叩いてみれば、王政復古の音がする」

「ざんぎり頭を叩いてみれば文明開化の音がする」

 

P71、5コマ目:描いているイラストは第20話にて「おばけバッジ」として加工されて再登場する。裏表紙にも登場。

 

P72、1~2コマ目:友人は第6話の回想にも登場する

P72、1~3コマ目:単行本では、スマートフォンに触れるわこの手が加筆されている。(単行本はスマートフォンのみ描かれている) 

 

P72、5コマ目:P24、5コマ目に登場にて走り去る立涌の連続として描かれている。

 

P73、3コマ目:雑誌掲載時では、キョロン☆の「☆」に顔が描かれてスーパーマリオのスターのようになっていたが、単行本では削除されている。

 

P73、5コマ目:単行本では、ティッシュを配る「飛行機の安達太良」が、わこのモノローグの後ろに描き足されている。雑誌掲載時では何も描かれていない。

P73、5コマ目:安達太良の法被をきた女性…不明、安達太良家の人間?

髪型から判断するに、P38の3コマ目に登場した「八百笹」のシャッターを開けている人間かもしれない。

 

P74、4コマ目:わこの飛ばされた帽子が描き直されている。

雑誌掲載時では「駐輪場」の左隣にあるポスターの上にかぶさる場所に帽子が描かれおり、ポスターには「○バ○ト(○は不明)」と描かれている。

単行本では「大大大大サービスDAY」とポスターの内容が書き換えられている。

 

P75、1コマ目:単行本では、わこの顔が描き直されている。

 

P75、4~5コマ目:単行本では、蓼科と長野原大介先生の衝突の場面が描き足されている。

 

P76、4コマ目:片道涙の乗車券…ビートルズの楽曲「ticket to ride(涙の乗車券)」

Ticket To Ride / 涙の乗車券 (The Beatles / ビートルズ)1965 - 洋楽和訳 (lyrics) めったPOPS

 

P76、5コマ目:ドレミファ娘の血が騒ぐ…黒沢清監督による映画作品。南雲とにーくらの「くんずほぐれつ」の妄想から、映画の内容を連想した? 

ドレミファ娘の血は騒ぐ [DVD]

ドレミファ娘の血は騒ぐ [DVD]

 

ドレミファ娘の血は騒ぐ - Wikipedia

 

P77〜78:幕間ページ描き下ろし

 

(その2に続く)

あらゐけいいち『CITY』2巻:初出情報・単行本修正箇所・その他気付いたことなど(その2:「第19話」~「第25話」) - お前はあらゆる頂上の深さである

あらゐけいいち『CITY』1巻:初出情報・単行本修正箇所・その他気付いたことなど(「第1話」~「第12話」)

 

CITY(1) (モーニング KC)

CITY(1) (モーニング KC)

 

 

(※4月9日情報追加)

 

表紙:南雲が棒付きキャンディを指に携えているのは、本作の構想段階において南雲が喫煙者であったことの名残り?(キャンディ棒を煙草に見立てている?)特に関係ないかもしれない

 

「モーニング」2016年44号

/第1話「人々のCITY」

作中時間:物語開始から第1日目(土曜日)午前10時13分~昼過ぎ

 

・雑誌掲載時作者コメント(未収録)

「はじめまして。あらゐけいいちです。最近ペン入れに入ると、座卓を持ち出し、部屋の至る所で描くなどをしております。まるで旅行先で描いている様な感覚に陥り、随分とリフレッシュしております。」

 

P1、1コマ目:孔雀系統の鳥。このデザインの初出は、2012年にあらゐ先生が販売した「夏休みTシャツ」に描かれている「陽気な孔雀」「気高い孔雀」だと思われる(現在は販売終了)。

 

P1、6コマ目:CITY商店街に登場する店の名前は、ほとんどが日本百名山から命名されている。「洋食マカベ」は真壁富士、「剣のうどん」は剣岳、「肉の聖」は聖岳から。

 

P2:ここで「洋食マカベ」の隣に建っている「(株)バナナ」は第12話にて本格的に登場する。あらゐ先生の別作品である商業版「Helvetica Standard」No.34、No.73にも、同じ名称の会社が登場している。『日常』7巻P149にも似たような会社が登場するが、こちらは「(有)バナナ」となっており、建物の形も異なる。

 

P2:単行本ではナレーションの吹き出しに隠れているが、「(株)バナナ」の上階に看板を出している店舗の名前は「リーチ麻雀谷川」と「プラモホビー スカ○(残り一文字不明)」。それぞれ日本百名山谷川岳と皇海(すかい)山から命名されていると考えられる。「スカ○」に関しては、実在の模型店「スカイホビー」から採られている可能性もある。

 

P2:「戸村牛書房」の名前は日本百名山トムラウシ山から。『日常』にも登場する桜井はじめの名前の描かれたポスターが貼られている。

「読んだ?」と書かれているポスターは、かつて新潮文庫が行っていたキャンペーン「Yonda?」が元ネタだと思われる。

「Yonda? CLUB」は今期をもって終了いたします。 | 新潮文庫メール アーカイブス | 新潮社

 

P3:「洋食マカベ」に「クモマドリ商店街クーポンキャンペーン」「エアコン冷えてます」の張り紙。第一話の時点では「バイト募集」のチラシが貼られているため、南雲がアルバイト店員として正式に採用され、南雲に制服が支給された後に張り替えられたと考えられる。つまり、このカラー口絵の場面は第1話から少し先の未来を描いていると推測される。

第10話P134に書かれている「ミタケカメラ 午月号」の表記から、第1話時点での作中時間は新暦の5月末~7月上旬であると推測できるが、「エアコン冷えてます」の張り紙があることから、このカラー口絵時点では本格的な夏を迎えていると言える?

 

・あらゐ先生が同人誌即売会COMITIAにて2006年ごろに頒布したペーパーにおいて、『日常』のキャラクターが一部のエピソードを除いて長袖制服を着続けていることに対してセルフツッコミを入れ、『日常』は常春の世界を描いているために常に長袖を着ているのだと理由付けを行っている。(2012年に放映されたクモマドリラジオの配信画像から確認。現物未入手のため、詳細は不明)

『CITY』と『日常』の物語世界が地続きであることは各場面から示唆されているが、この『日常』の「常春の世界」の季節が動き出し、『CITY』の作中時間では「夏」を迎えていることに、読み手側としては注意を払わなければならないのかもしれない。

※とはいえ、「コミック通信」に掲載された『日常』のショート漫画(『Helvetica Standard』収録)では季節のエピソードが盛り込まれていたり、アニメ版『日常』では全26話の放映を通して四季が流れていることが明確に示されていたりするので、「常春の世界」云々の設定は無かったことになっているのかもしれない。

 

P3:「安達太良ワイン」の名前は日本百名山安達太良山から。

 

P4:単行本化に際しての描きおろし。南雲の目覚まし時計が描かれているこのイラストや、P141~142での幕間ページでの時計のイラストの追加によって、本作が「CITY」内のとある一日の出来事を朝から晩まで時系列順に描いていることが強調されている。

 

P5、3コマ目:ヘドラ人形、初出はクモマドリラジオのイラストリクエストを受けて描かれたヘドラとフェっちゃんの絵を清書したもの

参考:

http://p.twpl.jp/show/orig/jaDV6

後に「少年エース」2016年2月号に掲載された『日常』番外編や「web日常」における作者自画像としても登場する

参考:

www.youtube.com

 

P5、4コマ目:スーパーマリオの「?ブロック」が置かれている。P19の4コマ目に描かれている東堂商会の家屋の中にもファミコン版準拠デザインの「スーパーキノコ」らしきものと一緒に「?ブロック」がある

 

P5、5コマ目:南雲が平らげた食事はブタメンBIGとラムネ缶?

 

P6、1コマ目:第5話に登場するモブの一人(第23話にて「蓼科神威」という名前だと判明、蓼科の姓は日本百名山蓼科山が由来だと思われる)が通行人として登場

 P6、1コマ目:「生活キャッシング シカクフク」はかつて実在した金融会社「株式会社マルフク」のパロディだと思われる。

 

P6、5コマ目:にーくらが左手に持っている袋は「TOMURAUSHI BOOK」(戸村牛書房)、第10話P134より朝一で写真雑誌「ミタケカメラ」を購入しに出掛けていたことが分かる

 

P10、1コマ目:指名手配犯の顔写真が第5話に登場するモブの一人(第8話にてマカベに来店した男性)?

 

P10、3コマ目:薬のカプセルに「FLY」の張り紙、かつてあらゐ先生が頒布した同人誌「細雪」の表紙イラストを意識している?

 

P15、4コマ目:「アベベ」=エチオピア出身の陸上競技選手アベベ・ビキラ。1960年のローマ五輪のマラソン競技に裸足で参加し、金メダルを獲得したことで話題に。南雲は常にスリッパサンダルを履いて行動しており、体育館で行うあらゆるスポーツを裸足でこなしていたことが14話にて明らかになる。

 

P28、4コマ目:「空木不動産」「火打」の名前はそれぞれ日本百名山空木岳火打山から。 

 

P29~30:幕間ページ追加、P30にて南雲がにーくらに仕掛けているプロレス技はブレーンバスターか

 

2016年45号

/第2話「南雲と新倉」

 

P32、6コマ目:履歴書の内容により、南雲は時定東高校を卒業していることが判明。第14話にて南雲はにーくらの在籍している高校から別の学校に転校している描写があることから、このときに時定東高校に移ったと考えられる

 

P34、1コマ目:第10話の描写から、にーくらが自分で撮ったブロッコリーを現像して壁に貼っている?

 

P36、3コマ目:「時定バッティングセンター」は『日常』7巻収録「日常のショート11」に登場したバッティングセンター?

 

P38、1コマ目:「スーパー大菩薩」の名前は日本百名山大菩薩嶺から。

 

P43~44:幕間ページ追加

 

2016年46号

/第3話「マカベ家」

 

P45、2コマ目:あらゐ先生の星座がやぎ座(12月29日生)だからか、立涌の他にも『日常』7巻P153にてゆっこの星座がやぎ座であることが明かされたり、「Helvetica Standard」No.73にてやぎ座の女性が星座占いのテレビを見ているなど、「やぎ座の登場人物」がたびたびよく登場する。

 

P45、3コマ目:「劇団テカリダケ」の名称が初登場、第19話と第24話に名前だけ登場する「光岳先輩」が立ちあげた劇団であること推測される

 

P45、5コマ目:単行本化に際して、まつりの顔が描き直されている

 

P46、3コマ目:雑誌「CITY誌」の名前が初登場

 

P48、4コマ目:笑いのツボに入った人物の後ろに壺が描かれる表現は、『日常』1巻収録「日常の6」でも見られる

 

P55~56:幕間ページ追加

 

 

2016年47号

/第4話「本官」

作中時間:第1日目(土曜日)午後3時ごろ (P64の南雲の時計より)

 

P57、2コマ目:イメージが何も浮かばない図は『まんが道』が元ネタ?特に関係ないかもしれない。

 

p59、1コマ目:「九重呉服店」「占い四阿」の名前はそれぞれ日本百名山九重山四阿山から。

 

P60、6コマ目:警官帽の鍔の裏に書かれた「ONE FOR HONKAN HONKAN FOR ONE」は、『日常』6巻収録「日常の94」のフェイ王国隊長の帽子に書かれた「ONE FOR ALL ALL FOR ONE」が念頭にある?

 

P64、1コマ目:森田まさのりろくでなしブルース」の口

参考:

「ろくでなしBLUES」作者の森田まさのり先生!その画風が確立されていく過程をチェック!! - Middle Edge(ミドルエッジ)

 

 

p67、2コマ目:「NEWモブ」は、「月刊ニュータイプ」誌2016年6月号掲載「ドーナツ研修」の登場人物と同じ?

 

P68、3コマ目:「高校サッカーリーグ五目杯」の張り紙、「五目」という単語は『日常』に登場する「囲碁サッカー」を意識して、囲碁ないしは五目並べから採っている? このサッカーリーグの様子は第16話にて描かれることになる

 

P69~70:幕間ページ追加

 

2016年48号

/第5話「御婆」

 

P71、3コマ目:蓼科神威が着用しているTシャツの「憧れのハワイ航路」は、1948年に岡晴夫が発表した同名の歌謡曲が元ネタか。Tシャツの裏面に書かれている「横浜―ホノルル―サンフランシスコ」は戦前のハワイ航路。

www.youtube.com

 4月2日に開催された『CITY』1巻発売記念のあらゐ先生サイン会でも会場で流されていたという情報をいただきました。

 

 

P75、7コマ目:御婆が目に見えない速度で16発攻撃を放つネタは『幽遊白書』の「一瞬で16回斬り付ける飛影」が元ネタ?

あるいは、1秒間に16連射する高橋名人が念頭にあるのかもしれない。

 

P76、3コマ目:地面に犯人の似顔絵を描くネタは同人版『Helvetica Standard』No.3のセルフオマージュ?

 

P76、5コマ目:南雲の私有物の本「最強の系譜」…出典不明、詳細をご存知の方があればお教えください。

 

P80、1コマ目:凶相を浮かべる御婆の表情は藤田和日郎漫画が元ネタ?

 

p82、5コマ目:電卓の名称「AMAKAZARI」は日本百名山雨飾山が由来だと思われる。「DNTK」はそのまま電卓。

P82、5コマ目:買い取り価格がマイナスになるネタは、同人版『Helvetica Standard』No.36のセルフオマージュ?

 

P83~84:幕間ページ追加

 

2016年49号

/第6話「泉わこ」

 

P86~89:あらゐ先生が同人誌即売会COMITIA100にて頒布した短編漫画「46-spring①」の冒頭場面のセルフオマージュ

 

P87、4コマ目:制服の校章である一つ眼のエンブレムは、商業版『HelveticaStandard』に登場する「目頭高校」のものによく似ている。何らかの関係があるのかもしれない。

第25話で鬼カマボコ先生が着用しているTシャツ「MONOEYE」とも関連性が見出せる?

 

 

P87、4コマ目:ここで描かれている二人の友人との交流は現在に至るまで続いていることが、第18話にて明らかになる

 

P87、5~7コマ目:河島英伍の歌謡曲「時代遅れ」の歌詞の引用

 

www.youtube.com

 

P87、5コマ目:「ラッコ正宗」、第8話P113~114でもドンペリの一種として「ラッコペリニョン」が登場するため、「ラッコ」シリーズが酒の銘柄として流通していると推測される

 

P90:あらゐ先生が前にアップロードしたイラストのセルフオマージュ

(参考):

祝詞 on Twitpic

神様 on Twitpic

P91、1コマ目:「現実とはとかくチビシーものなのである」は鬼カマボコ先生の作中作「落胆くん」に登場する台詞であることが第12話で明かされ、第17話でも再登場する

 

P93、1コマ目:南雲とにーくらも住んでいるアパート「モクメセイ荘」の名前が初登場。「モクメセイ」の由来は「木目生」、つまり『日常』の「相生」姓と関係がある可能性が高い。御婆は『日常』にも登場する「ゆっこ母」その人であり、第一話で遠方に出払っている描写のある真壁家の母親はゆっこ本人かもしれない?

 

P93、6コマ目:部屋に貼られているポスターの絵柄…詳細不明

 

P96~97:幕間ページ追加

 

 

2016年50号

/第7話「203号室」

 

P98~101:セリフが全面的に変更されている

初出時

P98、2コマ目

「しうかん

連載は」

「私にはやっぱり

無理なんです」

4コマ目

「センセーなら」

「出来まぁす」

6コマ目

「なにか

面白い話……」

「して下さい

…………」

P99、3コマ目

「…………

ひとつあります」

P101、6コマ目

「…………」

「ひとつあります…」

 

P99、1コマ目:鬼カマボコ先生の作中作「落胆くん」のキャラクタービジュアルが初登場。『日常』4巻17ページ3コマ目に描かれているキャラクターと同一人物?

https://pbs.twimg.com/media/C77SZnDVAAEUZl-.jpg

 

 

P105~106:幕間ページ追加

 

P111、6コマ目:南雲に対する「お前はピュアか!」という指摘は第10話P140でもくり返されることになる。

 

2016年51号

/第8話「固焼きそば」

 

P114、5コマ目:単行本化に際して、南雲の瞳にベタ塗り追加

 

P117~118:幕間ページ追加

 

 

2016年52号

/第9話「安達太良博士」

 

P119、7コマ目:安達太良博士の家に飾られているオブジェは岡本太郎の作品?関係ないかもしれない

 

P120、2コマ目:初出時は「安達太良博士(あだたたらはかせ)」と誤植されていた、単行本では修正済

https://pbs.twimg.com/media/CyMIsGYUsAAQUik.jpg

 

 

P122、1コマ目:南雲と真壁父の表情が描き直されている、雑誌掲載時では目を瞑っていない

 

P128、4コマ目:画面左端の「ののドクロ」のTシャツを着ている人物は、髪型から判断するに第12話に登場する週刊CITY誌の編集長か?

 

P129~130:幕間ページ追加、P131の1コマ目の「パープー」が豆腐屋のラッパ音であることがP130の描写によって補完されている

 

2017年1号

/第10話「夢」

作中時間:第一日目(土曜日)午後6時ごろ~8時前(P133、P141の時計より)

 

P133、1コマ目:タミル文字の数字が書かれた時計。この回以降、物語世界内の時刻を表すために度々登場することになる。 

P134、3コマ目:にーくらの購入した「ミタケカメラ」に「午月号」とある、午月は旧暦の5月を指していることから、作中の時間は新暦の5月末~7月上旬であると推測できる

 

P134、5コマ目:「マイケル・J・新倉」元ネタ未確認

 

P138、4コマ目:単行本化に際して描き直されている、雑誌掲載時の構図(南雲が右、にーくらが左)が単行本では左右反転して描かれている、視線誘導の問題?

 

P141~142:幕間ページ追加

 

2017年2・3号

第11話「指南」

作中時間:午後10時20分~夜更け 

 

P145、2コマ目:南雲の台詞微修正

初出時

「バカな!」

「そんな

ヘラブナ

顔が!!」

P152:宅配便の配達員の名前「足和田」は、山梨百名山の足和田山から。

P153~154:幕間ページ追加。ここでトラックに書かれているのは「どんぐり急便」。カバー見返しに書かれているCITYの土地が書かれた地図を参考すると、「どんぐり」の名称は他の建物の名前にも使用されていることが分かる。

 

2017年号4・5号

第12話「3人の編集」

 

・「あらまさん」 は元々あらゐ先生が運営していたホームページ kumomadori の企画から生み出されたキャラクター。 2010 年 9 月 28 日に、kumomadori 上に一枚のあら まさんのイラストがあらゐ先生によって投稿され、 「みんなのあらまさん目撃情報を応募しよう!」と題 してファンに募集をかけ、後日メールフォームから実 際に集まったあらまさんのキャラ設定を先生が実際 に描き起こすという試みが行われていた。

また「月刊ニュータイプ」2011年1月号より、「Helvetica Standard」に何度も登場を果たしている。

 

P162、3コマ目:「長野原大介」は『日常』に登場する長野原みおのペンネーム。『日常』でのみおは、BL雑誌「CIEL」(KADOKAWA)をもじった雑誌「AIEL」に漫画を投稿していたが、本作では「超ドメジャー」作家に転向している?

 

P162、5コマ目:「CITYの夜はふけていく」というナレーションによって、ちょうど単行本1巻分でCITYの朝から夜までを描き終えたことを改めて強調している。次回の第13話は、南雲が目覚める翌朝の場面から始まっている。

 

P163:幕間ページ追加

南雲とにーくらが行っているのは花札

 

カバー見返しの地図

・「祖母鉛筆」の名前は、日本百名山祖母山から。

・「今倉製紙」の名前は、山梨百名山の今倉山から。

・「荒島寺」の名前は、日本百名山荒島岳から。3巻収録分の宝の地図にも名前が登場している。

顕現としての「日常」が決して壊れえぬということ(後)

(前篇からの続きです)

 

 

HN:「懐かしいゼウスへの手紙Ⅳ」

Title:お便りの角度355°

……、

 

あらゐ先生に対する、悪性腫瘍のように肥大した、私の切実な夢想の風船は、ある日あっけなく弾け飛んでしまいました。

 

それは18歳、第一志望の大学に落ちて、浪人する気力もないまま、
適当に受験した後期試験に偶然に受かった、関西の地方大学に流れ着き意気消沈していた、

しかし以前から告知されていた、あらゐ先生が出展する「コミティア100」が近づくにつれて心浮つかせたりしていた、

あの2012年の春の出来事でした。

 

……、

 

徒手空拳で東京に乗り込み、『クイックジャパン』で少しだけ写っていた御姿と同じ出で立ちをした、「神」の姿を照覧したときの心境は、本当に『まんが道』立志編そのものでした。

 

「こ、これが本物のあらゐけいいちだ!!」
「あのあらゐけいいちが、今、目の前にいる!!」

 

満賀道雄才野茂が初めて手塚先生に逢ったときのナレーションが、突として私の脳内で流れるやいなや、

私の身体は硬直して動けなくなり、半ば意識を失い、
次に目がさめたときには購入した同人誌とサイン本を片手に、隣接していた献血スペースで血を抜いてもらっていました。

 

(そのせいで会場から早々と退散してしまい、会場を訪れていたクモマドリマスター・石仮面氏の姿を拝み損ねたのが、ひとつ心残りだったりします。)


人の言葉と意識というものは本当に脆いもので、色々と言いたいことがあったはずの私は、しどろもどろになってしまい、

「とにかく『日常』が私の人生に与えた影響は計り知れない」
旨の言葉を早口でボソボソと、不審者の態度でもって伝えることしかできませんでした。


私の想いはそんなありきたりの言葉で表す事が出来ないというのに!

 

しかし、先に書いたような、あらゐ先生に向けての言葉をすべて口に出そうとすれば、ちょっと暑さで頭がやられた人のように思われてしまうでしょうから、
その想いを表現し切れずに、言葉を詰まらせていたあの醜態は、世間体を考えれば、ちょうどよかったのかもしれません。

 

……、

 

何度も思い返しているにもかかわらず、あまりにも夢心地だったので、その記憶に関してははっきりと思い浮かべることができなくて、

私があらゐ先生のもとを訪ねたのは「夢」だったのではないか? と、時おり錯覚することがあります。


そして、気が気でなくなった私は、ちょうど異世界からの冒険を終えて現実世界に帰ってきた旅人がそうするように、
「あの世界」が確かに存在したことを証明するグッズ、「戦利品」である購入物を手にとって、自身の正気に嘘偽りがないことを確かめる日々が、しばらくのあいだ続いたのでした。


あの時に知った、得がたい感覚。


人は幸福を極めると、その感情の重さに耐えきれないためか、腹部がキリキリと痛み始めるという発見が、そのときありました。

 

いくら美味い食事も過度に摂取してしまっては腹を下してしまいます。
思うに、それは感情にとっても同様なのであり、幸せを享受しすぎた私は、腸がねじ切れるような痛みを抱え、
帰りの夜行バスのなかで、夜もすがら呻き声を発していたのでした。

 

しかし、それ以上に私にとって衝撃的だったのは、
雲の上の存在に思えた「あらゐ先生」が、私と変わらぬ人間として、そこに存在していたこと、「それ自体」でした。

 

「私はあらゐ先生にはなれない」
「だからこそ、しっかりしなければならない」

 

そのとき不意に私の頭を訪れた、啓示に似たそのメッセージに対して、私は応えることができていません。

 

しかし、あの日の日本晴れの天気と相まってあまりにも眩しく感じられる、「神」もとい「大好きな漫画家」に実際に逢ったという感覚は、
長いあいだ私の身体のなかに尾を引いて残っていた、胸を掻きむしりたくなるような鼓動と動悸ばかりでなく、

私が善い方向に変わるための、確かなきっかけとして、今でも魂の内奥から私に働きかけてくるように思います。

 

……(次でラストです)

 

 


HN:「懐かしいゼウスへの手紙Ⅴ」

Title:お便りの角度385°

……、

 

私はノスタルジアを通して貴重なものごとを再発見する。
そしてその仕方によって、私はなにものも失なうことがないと、
なにものもかつて失なわれたことはないと感じるのだ。

なにものも失なわれない。
つまりは、遺恨(リゼントメント)の鋭い力を決して感じることがないということだ。

ミーチャ・エリアーデ『迷路の中の神裁』

 

……、

 

私が今の私の名前をハンドルネームとして用いるようになり、行先不明の手紙を送らせていただくようになったのは、コミティア100を訪れた年の秋に行われたラジオからのことです。

 

それ以後、もしかして迷惑をかけていないだろうか……と憂慮しながらも、今読んでいただいているこの手紙がそうであるように、怪文書じみた長文を多く投稿させていただいております。

(何か不都合があれば、こっそり教えていただけると幸いです)

 

……、

 

あれから更に年月は流れ、私は大学を卒業し、人文系の大学院に進学することになりました。
しかし私のあらゐけいいち漫画に対する熱い思いは、未だに冷めやらぬままでいます。

 

変わったことといえば、あの『日常』が、10巻発売を機に完結を迎えたことくらいでしょうか。


昨年の8月の終わり、『日常』の連載が終了するという情報を目にしたとき、ひとつの想いが私の頭に去来したことをよく覚えています。

しかし、このとき私の抱いた想念は、このとき先生の愛読者の多くが抱いていたであろう、好きな作品との別れをただ惜しむ気持ちとは、少し毛色の言なる性質を備えてもいたのでした。

 

「渡りに船」

 

当時はきちんと言語化できていなかったのですが、今になって振り返ってみると、動揺と混乱を取り繕おうとする表面上の平静さの裏で私は、
確かにこの一言を想い浮かべていたように思います。

 

「渡りに船」?いったい何に対して渡りに船なのか?

それはもちろん、『日常』の連載終了が、私にとって「渡りに船」に思われたのである。

 

どうして『日常』の連載終了が、私にとっての「渡りに船」だったのか?実は『日常』のことが嫌いだったのか?

嫌いだなんてとんでもない!
手前味噌ながら、これほどまでに痛切に、真摯に、『日常』ひいてはあらゐ先生の漫画について読み込んでいる人間は、そうは居ないと自負しているつもりである!

 

言葉でこの感情を言い表せるものなら何度でも唱えてやる、好きだ、好きだ、好きだ、大好きだ!

 

でも!好きだからこそ!


私はちょうど昨年ごろから、好きで好きでたまらない、だからこそ、それゆえに、『日常』と少し距離を置かなければならない、という気持ちをどこか心の片隅に抱いたまま暮らしていたのでした。

ですから、その矢先でこの報を聞き付けた私は、ちょうど『日常』から離れられる、「渡りに船」である!と考えたわけなのでした。

 

好きだからこそ距離を取らなければならない、別れなければならない、などと書くと、ひと昔前の陳腐なメロドラマのように聞こえ、理解されがたく思われるかもしれません。

しかし私はいつでも大真面目です。


私にとって『日常』は青春そのものでした。
しかし、人はいずれ青春から退いて、若者のふわふわとした夢想とは無縁の、着実たる生活を歩み始める必要があります。

だから私は、そう遠くない将来、『日常』と何らかの形で結着をつけなければならない、そのように考えるようになっていたのでした。
『日常』と決別すること、すなわちそれは私にとって、自分自身の青春に終止符を打つことにほかなりません。

 

私は大人にならなければならない。少なくとも大人への道を歩み始めなければならない。
そのためには『日常』と距離を置く必要がある!

 

青臭く、そして論理性を欠いていると思われるかもしれませんが、今でも私はこのように考えています。

 

……、

 

『日常』と距離を置く、とは単に作品を読まないでおく、ということを意味しているのではありません。
それだけで済ますことができるのならば、このような長文をわざわざ書こうと思い立つことはなかったでしょう。

 

そうではないからこそ、これだけ長いあいだ熱を籠めて読み続けてこられたわけですし、

感受性豊かな若い時代に育まれた、人生の習慣としての『日常』の読書を、今になって取りやめることは難しいように思われます。

 

そこで私は、むしろこれまでよりも深く『日常』に関わり、同時に深く肩入れしない態度を採ることによって、今一度だけ先生の作品に向き合うことを考えたのでした。

 

早い話が、私は『日常』やあらゐ先生についての評論を書くことによって、今よりも相対的に、あらゐ先生の作品を読解しようと考えています。


私は先の手紙のなかで、『日常』は私にとっての「啓典」であり、「呪い」であると喩えました。

だとすれば、これから私は「伝道師」として、「啓典」としての『日常』を説くための行脚に赴かなければならないでしょうし、

かつ「魔術師」として、「呪い」としての『日常』を解くための修業に出向かなければならないでしょう。

 

これは誰かのために行うのではなく、あくまで自分自身との決着のため、一つの時代に区切りをつけるために行われる、ごくごく個人的な決意です。

 

とはいえ、このような大役を、果たして私は全うすることができるのか?

甚だ疑問が残るところではありますが、とにかく思考錯誤を繰り返してみて、もし結果として形に遺すことができたのならば、憚りながら、世間に公表してみたいと考えています。

 

……、

 

「私は『日常』と出逢うために生まれてきた」

このような大それた言葉を、決して冗談で使っていないことは、ここまで読んでくださった方々には、理解していただけるかと思います。

 

『日常』の連載が終わった今、私の期待は目下のところあらゐ先生の新作にばかり注がれているのですが、

このまま受動的に待機しているばかりでは、主に自分のためによくないのでは、と考えています。

 

そんなとき、私の脳裏に思い浮かぶのは、やはり先生の作品の言葉でした。

 

誰も振り向いてくれなくてもいいんだ。
少しの心が満たされれば、私は棘の道を歩もう。」

 

あらゐ先生が書いた唯一の小説作品とも言える掌編、「ジョン・マック・ウェアー」の物語は、ジョンが言葉少なに、しかし雄弁に、

「やりたいことをやればいいじゃないか、たとえその道が過酷であろうとも」

と、作中の語り部である「私」、つまりはあらゐ先生本人を鼓舞するような文章で埋められています。

私は多くのあらゐ先生の作品とともに、ジョンの言葉を胸に刻んでいるのですが、その理由としては特に、「自分の心さえ満たされれば、他の誰の同意も要らない」と述べる、この確固たる決意に惹かれます。

 

今後の私が行うこと、行おうととしていること、ひいては私という存在の一切合切は、他の誰かを喜ばせるようなものでないのかもしれません。

 

しかし私は、彼と「ヒマラヤイルカ」作品から読み取った唯心論を信じて、己を満たすような生き方を、ささやかながら、実行していきたいと思っています。


……、

 

話がいささか飛躍してきたので、この辺りで筆を置くことにします。

 

願わくば、この一連の文章を書き終えたときに舞い降りた高揚感、そしてあらゐ先生の本を読み終えたときに訪れる清らかな感情が、

少しでも私のなかで持続し続け、私が今後おこなうであろう行動に、善いものをもたらしますように。

 

そう祈らずにはいられません。

ひとまずは、さらなる学をつけて、この場所に帰ってきたいと思います。

次回のラジオも期待しております。

 

長くなりましたが、ではでは。

顕現としての「日常」が決して壊れえぬということ(前)

HN:「懐かしいゼウスへの手紙Ⅰ」

Title:お便りの角度316°

……、

 

夢想家の若い少年がそれまで抱え持っていた、未熟な人生観をたやすく打ちのめしてしまう、
それを知ってしまったが最後、情熱を注ぎ、憂き身をやつし、傾倒し、焦がれ、望み、求め、貪らずにはいられない、
その生涯を決定づけるほどの大きな啓示をもたらす、「魂」に根ざした一冊の啓典。

 

そのような書物は確かに存在するのであり、私にとってその作品にあたるのが、あらゐけいいち先生の『日常』1巻でした。


たかだか漫画の一作品に、大げさだと思われるでしょうか?

しかし、私の心境を正確に書き起こそうとするのなら、これしきの形容では大げさどころか、むしろ不足しているように思われるのです。

 

そんな『日常』1巻を初めて読み終えたときに見た、特別な景色は、今でも目蓋の裏側にはっきりと焼きついています。
それはいつかの年の夏休み、もう少しで14歳の誕生日を迎えることになる私が、深夜アニメなどを観はじめてまもない頃に起きたセカンドインパクト体験だったのでした。

 

……、

 

矢継ぎ早に繰り出されるエピソードにぐいと意識を引き寄せられ、
まじろぎひとつせず、比喩ではなく、本当にページをめくる手が止まらなくなってしまった在りし日の私。
そのような、なかば夢心地の状態にあった意識が回復したのは、

 

「コケ機能なる装置をそなえたロボット女子高生の足からジェットの炎が噴き出し」
「直立した姿勢のまま開発者の研究所の屋根を突き破って大空に飛び立つ」

 

という、思わず目の覚めるような最後のページをめくって、少し経ってからのことでした。

 

単行本の裏表紙に載っている青髪の女子高生、彼女のあっけからんとした微笑を呆然と眺めやり、
本を表返すといやでも目につく異様な存在、学習机の上に立っている鹿のつぶらな瞳と視線をかち合わせる私。

 

今一度本を開き、目次絵の少女の青い瞳のなかに描かれた「日常」の二文字を視認し、
ふたたび最後のページに描かれている、空に飛び立つロボット少女の驚きに澄んだ瞳を見つめる私。

 

ふと正気に返ると、私の身体は、二種類の激甚なる、叫びたいような感情で充ちていることに気がつきました。

 

ひとつは、「こんなマンガが世の中にあっていいのか!!」という驚愕。
ひとつは、「こんな面白いマンガが世の中にあったのか!!」という感動。

 

そして急いで読み返し、最後のページに辿り着くとやはり、その面白さから茫然自失となり、しかし今度は、

「ちょっと待って!よく考えたらコケてないじゃん!飛んじゃってるよこの女の子!!」

と、摩訶不思議なエピソードに対して、ツッコミを入れる余裕を見せたりしたのでした。


……(続きます)

 

 

 

HN:「懐かしいゼウスへの手紙Ⅱ」

Title:お便りの角度330°

……、

 

「これまで前例のなかった作品であり、かつ前例がないほど面白い作品である。」
これが『日常』というマンガに対して、今に至るまで変わることなく抱き続けている想いです。

 

さて、私は随分と長いあいだ、この作品に魅了され、感化され、インスピレーションを受けて育ってきました。
私の手元にはいつも『日常』があり、飽きが来ないことに自分でも驚きながら、数えきれないくらい読み返してきました。

 

今後の人生で、これほどまでに心を奪われ、夢中になることのできる作品に出会うことはもうないのかもしれない。
そう考えると、大好きな物語を読み終えてしまうときに感じる、あの寂しさとはまた別の、熱く激しい情念が腹の底からふつふつと沸き上がってくるようなのでした。

 

今や私の精神には、あらゐ先生の作品がトラウマ体験のように強く深く根づいています。
今や私の肉体には、『日常』の物語が稠密な刺青のように強く深く刻みこまれています。

それゆえに私の思想の多くは『日常』によって生まれ、また私の思想の多くは『日常』に行き着きます。

 

『日常』とは私にとっての存在基盤であり、私にとっての大地であるとともに、大地の恵みでもあったのでした。

(くどいようですが、これは誇張表現ではなく、「事実」の列挙なのです。)

 

……、

 

少し前のネットスラングに、「○○は神」という言葉があります。
しかし私は、もっと重たい意味で、大真面目に、「あらゐ先生は神」と信仰してきました。

私は一回の読書体験によって「二度目の生」を授かり、生まれ変わったのです。
少なくとも、これまで私はそのように信じて振る舞ってきました。


あるいは、より正確に、また誤解をおそれずに表現するのなら、
私は『日常』およびあらゐけいいち先生の諸作品に「呪われ」続けてきた、と書くべきなのかもしれません。
それほどまでに強い影響を受けながら、私は年を重ねていったのでした。


そんな私があらゐ先生と『日常』に対して深い感情を抱くようになったのは、ごく自然の成り行きであったのだと言えるでしょう。


……(続きます)

 

HN:「懐かしいゼウスへの手紙Ⅲ」

Title:お便りの角度342°

……、

 

今日に至るまで、あまりにもバカバカしいので、誰にも言ったことはありませんでしたが、今この場で告白してしまいましょう。
私にはすでに破れてしまった、ひとつの夢がありました。

 

というのは、私は心の底から、三歳になったばかりの幼児が「ウルトラマンになりたい」と望むのと同じ切実さで、
「あらゐ先生になりたい」と思い憧れ、中高生の鬱屈した時期を過ごしてきたのです。

 

振り返ってみて少し猟奇的だと思うのは、あらゐ先生「みたいに」なりたい、あるいは、あらゐ先生「のような漫画を描きたい」と願うのではなく、
ただひたすらに、「あらゐ先生になりたい」と考えていたところでしょうか。

 

当時の私が切に求めていたのは、『日常』という一筋縄ではいかない漫画作品、そして私を魅了してやまないあらゐ先生のイラストに対する、さらなる理解でした。

『日常』はすでに私のなかで啓典と化していましたから、ただ純粋に、より深く読解したかったのです。

 

ただ、面白さの真髄、内奥の奥の奥の奥にまで辿りついてみたかった。
それを言語にして誰かに説明してみたかった。

 

ご存知の通り、あらゐ先生の作品には、「わかりやすいギャグ(登場人物のドタバタ劇など)」から「わかりにくいギャグ(パロディ)」まで、万遍なく敷き詰められている、という特徴があります。

もちろん、「わかりやすいギャグ」だけでも充分に楽しめるのですが、私は先生の提示するギャグをすべて汲み尽してみたい、と次第に望むようになっていました。

 

しかし当時の私は、まだ深く読解するための学が、まったくと言っていいほど追いついていません。
まだあらゆる意味で読書経験が浅く、今にもまして未熟だった中高生の自分。

 

「何やら面白いことが作品のなかで起こっていること」は痛いほど分かるのだが、その正体を掴むことができない。
そのことが、もどかしくてたまらなかったのでした。

何よりも、なぜ私がここまで『日常』に肩入れしているのか、その理由さえ分からない。

 

「面白さの秘密を知りたい!」

「逆に、何が面白いのか具体的に理解することができれば、私は『日常』の面白さを、より正確に、誰かに伝えることができるだろう!」

 

そのためには、「あらゐ先生ご本人になる」のが、もっとも手っ取り早いのではないか!
「あらゐ先生になる」!そうすれば、先生の漫画のすべてを知ることができる!

そのような飛躍した理論を、私は本気で信望していました。

 

……、

 

まったくもって当たり前の話ですが、人は「誰か別の存在」になり変わることはできません。
(絶対的な他者と自分との関係については、あらゐ先生の同人作品でも繰り返し言及されていますね)

 

いかに憧れていようと、自分と他人は別モノである。
しかし、物心がついたころには知っていなければならないこの事実を、本当の意味で悟ったのは、
なんと私が大学生になってからのことでした。

 

私は「あらゐ先生になること」はできない。
私が青年になるころに経験することになる、当然すぎる結果である、この挫折の感覚。

 

しかし何事にものめり込むことなく、逃げてばかりだった私が初めて味わった現実との齟齬は、

同時に私が子供であり続けることを拒み、精神的な成熟へと導く担い手として、私の背中を力強く押していくようにも感じられたのでした。

 

……(もう少しだけ続きます)

 

 

あらゐけいいち『日常』論(仮題)についてのメモ

はじめに

◯「脱日常」して考える『日常』の話

あらゐけいいち先生の漫画『日常』の感想を述べる人は、十中八九、「シュール」「日常/非日常」の二語を用いて話を進めています。

つまり『日常』の語り口は、「絵柄がかわいい・独特」みたいな意見を除けば、

・シュールギャグとして云々

・日常系の作品(あるいは読者自身の日常生活)に比して云々

この2パターンに大別される、ということです。

しかし、このアプローチの仕方は「もっともだ」と思う一方で、「実は何も語れていないのではないか」、と最近になって考えるようになりました。

なぜなら、「シュール」「日常/非日常」はそれぞれ曖昧な概念であり、個々人のあいだに大きな認識のズレが存在するからです。

もし本気で「シュール」「日常」を絡めて何かを論じるのであれば、先に膨大な文量(それこそ論文が一本書けてしまうくらいの量)を費やして、それらの単語を定義する必要があるでしょう。

しかし多くの人は、「主観的に見て」よく分からないことにシュールのレッテルを貼り、「主観的に見て」ありふれたことを気軽に日常と言い定めているのです。

これでは一般性に欠けた考察しか行うことができません。

・・・・・・、

現在の漫画・アニメ論は話がとっ散らかっており、本来ならば分別すべき作品が十把一からげに「シュールギャグ漫画」として扱われている状況です。

また、「日常系」の解釈については、もはや体をなしていないといっても過言ではありません。

(海外では、“Slice Of Life”という全く別の尺度で「日常系」作品が類別されていたりして、「日常」という言葉がいかに各々のローカルルールに依っているかが分かると思います)

思うに、漫画『日常』を読んだ人、特にアニメ『日常』から本作を視聴し始めた人の多くは、この「日常」というタイトルに感想を引っ張られすぎていると思うんですよね。

1巻では笹原先輩が「私達が過ごしている日常とは奇跡の連続かもしれん」と説き、アニメ版では25話にて、みおの回想として再びこの言葉が登場します。

最近では、日常×巻の巻末コメント(日常2巻発売直後に開催されたサイン会で配布された「あとがき」の再収録です)にて、あらゐ先生本人から、「日常」という語についての見解を読み解くことができます。

なるほど、これだけを見れば、「日常」という言葉が、いかにも神秘的で、ストーリーの核心に迫るキーワードであるかのように思えることでしょう。

「特別でない、ありきたりの出来事」の積み重ねから生まれる「日常」、しかし、そのような「ありきたりの日常」を過ごす日々こそが、実は「特別」であったのだ。

と語る笹原先輩の弁。

少年の頃過ごした「特別な日々」、もしも、あの日々に慣れ親しんでいたのなら、「特別な日々」は「日常」に変わっていたのだろうか。

そして「特別な日々」を送っているように見える『日常』のキャラクターが、われわれにとっての「日常」に変わる日はやって来るのだろうか。

と述べるあらゐ先生の弁。

この二つの論の展開は、いかにもロマンティシズムに溢れており、感動を覚えずにはいられません。

しかし、真の意味で『日常』という作品を読み解こうとするのであれば、このような、感情に絆されるような読み方に甘んじていてはいけないと思うのです。

ロマン主義的なものの見方とは、得てして「そこに存在しないもの」に「超越性(トランセンデンス)」を見出すことで、逆説的に「理想的な存在を喚起させる」企てのことを指していいます。

つまり、身も蓋もないことを言ってしまえば、そこに「ロマン」を感じるのだとすれば、その中身はかならず「空っぽ」だということです。

だから、われわれは、「日常」というロマン溢れる「空っぽ」の語から離れて、もっと即物的に、目の前に確かに存在する作品批評に力を注がなければならないのです。

『日常』について考えるには、まさに「日常」という概念から脱しなければならないのです。

・・・・・・、

要は「シュール」「日常」という概念は、他人と意味を共有しにくいので、使用を避けた方が賢明だという話です。

そこで今回の評論では、この二語を使わずに、『日常』の魅力、ひいてはあらゐ先生の漫画についての考察を行うことにする、

といった発想が、ひとまずの出発点になります。

・・・・・・、

いくつか章立てをして本論は進めていく予定でいます。

おそらく一番最初にまとめるであろう論旨は、『日常』における「笑い」と「コンテクスト(文脈)」についての話です。

これは平たく言うと

『日常』は、

・登場人物の激しい動きや変顔、丁寧な説明などの「分かりやすいギャグ」

・高度なパロディや飛躍したツッコミの論理、天丼ネタなどの「分かりにくいギャグ」

が混在しているが、

このような「ローコンテクストな笑い」と「ハイコンテクストな笑い」が入り混じり、かつ両立しているギャグ漫画って、実は古今東西を見渡しても類を見ないのではないか?という主張です。

多くのギャグ漫画は、その笑いの種類から「分かりやすいギャグ漫画」「分かりにくいギャグ漫画」に割り振ることができるが、『日常』はその「どちらでもある」点で特異である。

また『日常』は、「分かりにくいギャグ」の意味を真に理解せずとも(随所に散りばめられたパロディや小ネタなどを無視してしまっても)面白がることができる点で、他のパロディ漫画や不条理ギャグ漫画と比べて異彩を放っている。

・・・という論を展開したいのですが、参照しなければならない文献が多いので(ギャグ漫画の歴史を逐一たどる必要がある?)、一つの章をまとめるだけでも、完成は当分先になりそうです。

・・・・・・、

先に述べたことの繰り返しになりますが、『日常』の感想を多く読んでいると、大抵の場合「その表現がいかに現実からかけ離れているか」という視点から、ストーリーが語られがちだということに気がつきます。

しかし、当たり前の話をすれば「漫画」は現実ではない(実在しない)わけで、特にリアリズムからかけ離れたギャグ漫画を読み解こうとする場合、そのような比較は不毛だと思うんですね。

それよりも、「笑い」のコンテクスト性、つまりは「ギャグの分かりやすさ/分かりにくさ」で物事を計った方が、いくぶんか有意義な読解をすることができるはずなのです。

(そしてこの考えは、ほかのギャグ漫画に対しても応用できると思います)

たとえば「日常の1」を例にとって見ていくと、開始2ページ目で見開きいっぱいに大爆発するロボ女子高生・なのの姿が見られます。

これは「非現実的」ですが、ギャグとしては「分かりやすい」ですよね。

視覚的な「爆発」の描写は、読者にとって奇異で驚きをもって受け入れられる表現ですし、それが「戦火の渦に巻き込まれていない街中」にて、「ロボット女子高生」が、漫画のベタな表現として知られる「男子高校生との衝突」によって引き起こされたとなれば、なおさらです。

笑いのツボは人それぞれなので、この描写が、どれだけ読み手の心を掴むかは計り得ないですが、少なくとも、「何やらえらいことが起きた」ことは理解できる、つまりこのギャグの表現は「分かりやすい」のです。

(続く)